ここへ来て過去最高の難局。

 ていうのも笑える。実際、上司の進退にも関わるウルトラ・危機的状況。
 果たし合いの帰り、遊覧船の中でヤケに笑いさざめいている男女がおりました。
P「サカザキちゃん、転職先決まったよ。あの本の編集者な。ここまできたら。よろしくね。笑」(かなり、どころでない本気さが見える)
サ「転職じゃないじゃないすかそういうのをなしくずしっていうんですよ。そこでうんというバカがどこにいますか。(ひきつり笑)」
編「(苦笑)」
 しばらく別の話題があってから
P「……な。サカザキちゃん。」(ゆっくりと肩に手を置く)
サ「……まじで勘弁してくださいよ。まじで。いいですか最近あたし禿 げ て き て ん で す よ。」(思わず告白)
 一同、瞬間絶句 
 のち、
P「……そういや真田さん(編集者)、ここ1、2年で随分薄くなったねえ。」
編「そうですよお陰さまで心痛が絶えなくて。笑」
P「そりゃ真田さん自業自得っていうんじゃないの。笑」
編「Pもそういえば若いのにここ数ヶ月で急に白くなりましたねえ。笑」
P「そりゃ真田さんのお陰で。笑」
サ「ねえあのね、あなた方はいい年して伴侶得て子供も居て何っも問題ないじゃないですかあたしはどうしたらいいんですかっ


……これで当面の危機は切り抜けられたんではなかろうか。甚大なる犠牲を払ったが。
とにかく何があっても受けん。死んでも受けん。


その後、Pが神妙な顔でくれたアドバイスは。
「女性の抜け毛を治す特効薬はサカザキちゃん、エッチだよ」
よく知ってんなあんた。