ピアノを習いに行っている近所のおねえさんの家に、もう長いことあの世界のお方が住んでいらっしゃるという事が判明した。ずっと前から敷地内のある一定の位置にそれは居たらしいのだが、家を新築してその位置を自分の部屋としたところ「これぞポルターガイスト」な現象にあいまくってやむなく部屋を移し、その場所はいま空き部屋にしているそうだ。もともと「訓練すれば稼げる」と言われた事があるくらい霊感の強いお姉さんなので余計に大変だったらしい*1
 はい、その話を聞いて、今までなぜ自分がある方面を避けよう避けようとしていたのかが分かったんですねー。練習室は、玄関から左右二手に伸びている廊下右方面の一番手前にあるのだが、問題の地帯はその廊下右方面の次の次の部屋あたりらしい。私は常々、この廊下が嘘寒くてどうも気持ちが悪かった。日差しのよく入る明るい廊下なのだが。話を聞いて、私は今まで練習室より先の廊下部分の存在を自分の中で「無いもの」としていたことに気づいた。次の次の部屋と言われても一体廊下の先に何部屋くらいあるのかもわからないし、広い家でもないのに廊下の終点がどうなっているのかも知らない。練習室に入る為にはまずその廊下を進むわけで、よって正面向いて歩いていれば毎回廊下の奥に目が行っている筈なのに、いつも練習室に入るとき私はけっこう意識的に下を向き、なんとなく滑り込むように部屋に入っていたのだった。
 まぁ人と一緒にいる時なんかは自分がどこをどう行っているかなんぞ全くわからず歩いている私ですが、人ん家の中などは好奇心も目覚ましく探検して回るタイプなので、やっぱ不自然ですわ。
 …という話を聞いた後に昨日はレッスンし、親指とおでこを負傷。レッスン後、誰にともなく「話題にしてすみません。」と心の中で詫びを入れつつ、お姉さんの家をあとにしたのだった。

*1:だったらなぜまずその位置を自室に選ぶんだよ姉ちゃん