何が楽しいのあなた〜

 行きの電車で直近に居たサラリーマン(外見:地味)が携帯メールを打ちまくっていた。私は普通に前を向いていれば肩越しにその画面が見えたので、朝の読書の代わりとさせて頂いた。
 まず一発目。「おはよー(万歳顔文字)今日はいい天気だね!ななちゃんは朝ご飯何を食べたのかな?最近疲れてるみたいだからちゃんと食べないとダメだぞ(なんかこうやる気出して!系の顔文字)」
ふむ。バカバカしいメールだが熱々の恋人同士のことはとやかく言うまい。よく居るしな。
 二発目。「おはよー元気?今日東京はすごくいい天気だよ!(万歳系だがイッコ前のとは微妙に違う顔文字)そっちの天気はどうなのかな?晴れてるといいな。また気が向いたらメールしてね(ウィンク顔文字)」
 三発目。「おはよー(万歳顔文字)昨日の救命救急見た?今日はいい天気だね!昼にでもまたメールするよ(キラッ系顔文字)」
 ここで、メールの手を休めてふぅっと一息。そして今度は受信履歴をスクロールしまくる。
 意味ねーー。どれもこれも見事に意味ねーー。アホやねーー。私の世界には皆無な人種っぽいので、まるで珍獣でも見るような顔をしていたと思う。いい天気がそんなに嬉しいのか。あなた朝っぱらからそんな事のために玉の汗浮かべてていいのかね…。世の中変な人間がいるよなぁ(どちらかというと自分もマイノリティである事を自覚しつつ)。それに比べて私のストイックさといったらどうよ、表彰されてもいいんじゃないか。まったく。