実地体験 犯罪捜査

長期旅行中の親戚の家が空き巣に遭った。近所の人の知らせを受け、すわ犯罪だ事件だ祭りだ!と片道2時間かけて立ち会いに行った。着いた頃はもう日が落ちて真っ暗。警察が来るまでの待ち時間に一人手探りで裏に回り、崖に面した窓の鋭い切れ込みとガラスの破片を確認した時はさすがに背筋が寒くなった。本物だ…  発覚後まだ家の中には誰も入っていないという事で、万が一にも盗人氏が付近もしくは内部にいる可能性はあったわけだが、まーもうとっくに逃げてるだろうし。とスリルを楽しみつつ、侵入口付近は避け嬉々として外部を点検してまわった。ガキです。
警察が来たので、後ろにくっついて中へ。まず電気はつけないで、懐中電灯で床を照らすんですね。すると靴跡が浮かび上がるんですね。で、それを確認しつつ、電気はつけないまま廊下の両端をつたって奥へ進む。中は意外にもきれいだった。全てがぶちまけられてどうたらってわけでもなく、そこここの引き出しや戸棚が微妙に開いていたりするくらい。これは日本人だな…とお巡りさん。傾向として、中国人窃盗団は電話機から何から派手にごっそり持って行き、日本人は足がつくのをおそれて現金、貴金属のみに目標をおいて物色するんだそうな。で今回の盗人氏は慎重なタチらしく、貴金属も避けて現金のみを探された様子。旅行中の入居者は現金を一切残していかなかったので、こちらとしては幸いだった。特に家から無くなったものは無さそうで、逆に盗人氏が置いてった足跡が増えていたという…。この盗人氏、途中から靴を脱いだらしく、ある地点から裸足の足跡に変わっていたのがなんか面白かった。侵入方法は、今一番多くて手軽だという窓ドライバー(三角にガラスが割れるやつ。発見時には多くのガラスが落ちていたが)。本格的な捜査は入居者が戻ってきてからという事で、簡単な実況検分をしてお巡りさん達は帰っていった。ガキに徹して(いえ社会人です)、見取り図書いたり指紋採取(手袋してたらしく取れなかった)したりするのについて回り、指紋についての講釈&実演を頂いたりと大変よくして頂きました。警察の方々に感謝。
自宅に帰ったら午前1時を回っていた。窓ガラスの割れた家で夜2時間半を過ごし、帰りの電車も間隔空きまくりだったので心底凍えた。