近所の商店街を通ったら、子供むけのサマーフェスティバルというのをやっていた。数個の赤いコーンに各々「ボール」「縄跳び」などと書いてあり投げた浮き輪がおさまったコーンの商品をもらえるとか、なんとなく綿アメを売っているとか、申し訳程度の「フェスティバル」。こういう事に明らかに不慣れな商店街の構成員たちが、おそろいの黄色いTシャツで汗をかきかき奮闘していた。それぞれ店主が慎ましく自分たちのできることをやっている中で、キャパ以上にはりきってしまっているお兄さんも居た。十何人もの子供を集め、「はいみんな圧縮!あっしゅーく! 通行人の邪魔になっちゃうから、ねっはい圧縮!」 まったく広がったままの子供たち。そんな懸命に声張り上げて手振り回したって、幼児に「圧縮」はわからないだろう…。誰か言ってあげればいいのに。結局彼は何をさせたかったのかしらね。
 生まれた時からここに住んでいるけど、この祭りに参加した記憶は1回くらいかなあ。参加したといっても、結局近所の子といつものように遊んで終わりだった、という記憶。


 図書館の帰りに寄った薬局では、両手に一つずつ持った重そうな買い物袋を、静かに息を吐きながら上下させているおじいさんが居た。日々鍛錬。