PSYCHO

 社長が、ありえないような大ミスを立て続けにしでかしている。最終の最終段階で。一度印刷会社に渡った最終データを何度もやり取り、厳しく言われていた納期は既に過去。私が関わっている仕事ではないので直接こちらに害はないのだが(いやこのミスs(複数形)がきっかけとなって会社が潰れるとか金銭的損失のせいで減給になるなどすれば別)、この大ミスsの波中にあってのほほんとした平和な態度をまったく崩さない社長の存在がものすごく怖い。テンパるよりはマシとか、そういう次元じゃない。普段から妙に呑気な性格なのだが、テンパるときはそれこそ笑っちゃうほどおかしくなる人でしかもその沸点が異常に低く、そして自分のミスにはとっても寛容な人なのだが。今日は印刷所やら関係者やらからバンバン電話かかってき、社長は外出中でなかなか連絡がとれずそれはそれで大変だったが、電話で状況を説明しても「ふう〜ん、ま、帰るわ」てな感じだし帰ってきての第一声は「なんか大変な事になってるみたいだね、俺ぜんぜんわかんないんだけど」。でパソコンチェックして、うららかな表情まったくかえず「あー、やばいなあこれ俺のミスかも」
……何度目?
今になって初めて印刷会社の偉いさんに電話してるんだけど、第一声が
「うふふ、もう本当に嫌ですねえ」
謝罪じゃないんかい!!!向こうさんはそれでオッケーなんかい!!!
印刷会社も共同制作者も「いやあ、もうねえ…」ともう信じられないという空気なのよ。
たぶん100単位じゃ済まない額よ。
……あんたおかしいよ。こわいよ!!!!(技術協力:id:masashichan
社長の肩をがたがた揺すぶって叫びたい。脳みそを食い荒らしてほぼ頭ん中を占拠しているのであろう虫だかに乗り移られないように長い棒かなんか使って。
もうだめ。まともな人間に見えない。本気で全身鳥肌。
以下現在進行形の電話録。
「うーーんそうなんですよ途中からそんな風になっちゃったんですよ」
「いやー○○さんに●●言われちゃってねえ」
「ええ、これは完全にわたくしめのミスです。で、どうすればよいでしょう」
「そう、これは○○さんが見て下さってるものとして進めてたんですがねえ」
「いや○○さんからのFAXがぐちゃぐちゃぐちゃで」
今のところ、ほんの軽い「いや申し訳ないです」さえも無い。
これが上手い社会人の逃げ方??いえ違うでしょ新人ながさわさんが呆気にとられているもの。
奴の中に入ってるのはなんだ?オタマジャクシか?