社会って甘いもの?

 昨日は、「世の中まともに信じられるものなんて何もないんだ」的な心境を生後初に味わいながら行った半仕事のミニライブで南国の優しい調べに癒され、その後社長に飲みにつれてかれてずいぶんと持ち上げられる。んなところで何も変わらないですけどね状況も私のキャパも。「できる事はやります。」と言って帰った。
 最もびっくりなのは、一人の人間の身勝手を社会はすんなりと許してしまうのだという事。今まで彼女が暇な期間は、私以上にずいぶんとあった。いずれ辞めるというのは去年から言っていたし、辞める機会はいくらでもあった。のんびりするだけのんびりして、さぁこれから忙しくなる皆さん大変でしょうがよろしくお願いしますって時に退職宣言。時期は延ばせないという。私ひとりではどうにも回せそうもない大物3部作を、彼女が1冊担当する事でなんとかなるだろうと出版社から引き受け、それが動き出した途端のこのタイミング。緊急で採用活動をしようにもこのオリンピック月間にそんな暇があるはずもなく。
「退職願いを2週間前までにすれば良い」が法だし自分の人生を優先して生きるのは当然、それにしても、こういう時期に仕事を投げることはしないのが最低限社会人というものだと思っていたし、それを許さないのが社会だと思っていた。人間の資質や考え方はそれぞれだからそれにいちいち失望してもしょうがない。だから彼女についてはそれでいい。でもその一個人の責任感によってしか維持するすべのない社会機構って、なんて脆弱なものなんだろうと感じた。